信栄商事の紺野です。
僕のオートバイはカワサキ650RS W3、通称ダブサンです。
1973年式の後期型で人にすると今年51才です。今回はこのオートバイを知るきっかけをお話ししたいと思います。
当時大学生だった僕は大学まで片道26㎞の道のりを自転車で通学していました。入学当初は部活をしていたので帰路は疲れ果て自転車をこぎながら眠ってしまいそうでした。そんな状況は危ないということでスクーターで通うことになりました。初めて試験場でスクーターに乗ったとき、アクセルを回せばこがなくても動いてくれる、なんて素晴らしい乗り物なんだと感動しました。大学の駐輪場には250㏄、400㏄、750㏄のかっこいいバイクが何台もありました。中でも印象に残っているのがカワサキ750RS Z2(後に僕はこのオートバイに乗ることになる)です。火の玉カラーの洗練された美しいバイクで他のバイクとは違う世界のバイクでした。いつか僕も大きなオートバイに乗りたいなあと思いつつ学生生活を送りました。
そんなある日、僕はレンタルビデオ店でたまたま「彼のオートバイ、彼女の島」と出会うのです。片岡義男原作、大林亘彦監督の映画で竹内力、原田貴和子(原田知世の姉)主演の映画です。音大の学生コー(竹内力)がツーリング先の夏の信州でミーヨ(原田貴和子)と出会いラブストーリーが展開して行くのです。
実は何を隠そうこの映画で主人公コーが乗っているオートバイがW3なのです。カウルの無いシンプルなデザインでこれぞオートバイという感じでした。特に感動したのは、その排気音です。650㏄、2気筒のエンジンから美しいカーブを描き後方へ伸びるエキパイ、その先のキャプトンマフラーが奏でる排気音に体が、心が、魂がしびれました。映画が始まって間もなく、家からツーリングに出たコーが赤信号で止まります。この時、この赤信号の間中、W3 のアイドリング音が流れます。僕はこのシーンをDVDでボリュームを思いっきり大きくして何百回見たか分かりません。因みに当時W3の排気音がレコードやカセットテープで販売されていたのです。僕は昨年そのカセットテープ「W1 TOURING」をヤフオクでお落札し、近くの電気店でラジカセを購入、何回も何回も聴きました。
あれあれ、そろそろ今回はお時間の様です。続きはまた今度。それでは。